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剣道は、「礼に始まって礼に終わる」といわれているように、特に礼儀作法を重んじ、厳格におこなわれてきた。 剣道は対人的格闘技であるので、ややもすると原始的、闘争的本能を発揮しやすくなる傾向がある。 この本能を礼儀・礼法によって人間的に統御するところに礼の意義がある。 人の心は形にあらわれるものであるから、常に相手の人格を尊重し、互いに心を練り体を鍛え技をみがくための よき協力者として、内には心から感謝しつつ、外には端正な姿勢をもって、礼儀作法を正しくすることが相互によい剣道 を形成していくうえに大切なことである。 礼法には「立礼」と「座礼」がある。 |
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立った姿勢でおじぎをすることを「立礼」という。 ●方法 (1)相手に注目し、その後に自然に頭をさげる。 (2)頭をさげたら少しの間(一呼吸程度)その姿勢を保った後、静かにもとの姿勢に戻す。 (3)神前、上座、上席への立礼は腰を軸として上体を約30度前傾させる。この時目線は床に落ちることになる。 (4)立合いの間合の立礼(試合や稽古の際の相互の立礼)は上体を約15度前傾し相手の目に注目しておこなう。 これは一般に目礼と言われている。 ●注意点 (1)自然に頭を下げた状態は首をまげたり膝を折ったりしないこと。 (2)礼をするときは何よりも相手の人格を尊重することが大切である。 |
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膝を折って姿勢を正し、行儀正しくすわることを「正座」という。 ●方法 (1)手を床につけることなく左足を半歩ひき左膝を折って床につける。この時つま先は立てた状態とする。 (2)右膝を折って床につけるがつま先は立てたまま、両膝をさらに折リ軽く腰を下ろす。 (3)腰を軽く上げつま先を伸ばし両足の親指を重ねるかまたはそろえ、かかとの上に腰を下ろす。 (4)完全に正座してから(竹刀・刀)の鍔を膝頭に揃え、身体よりこぶしひとつ離れた位置に刃を内側にして置く。 (5)背すじをまっすぐに伸ばして両手はももの上又は腿の付け根にに置く。 (5)両膝の間は少し開く (こぶしひと握りかふた握り)。 (6)口を閉じて前方を正視する。 ●注意点 (1)背すじを常にまっすぐに伸ばしていること。 (2)肩の力を抜いて頭をまっすぐに保つこと。 (3)立つ時やすわる時に床に手をつかないこと。 ●立ち方 (1)座ったまま(竹刀・刀)を左手で持ちます。 (2)腰を軽く上げ左右のつま先を立て軽く腰を下ろします。 (3)腰を上げながら右足のつま先を左膝の横に置き膝立ちの状態になります。 (4)そのまま立ち上がります。 ●注意点 (1)立上がった時の位置は、正座をする前と同じ位置になる様に心掛ける。 ●すわる時、立つ時の順序-左座右起の方法 すわる時には左足から先にすわり立つ時には右足から先に立つのが一般的な作法である。 |
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正座の姿勢でおじぎをすることを「座礼」という。 ●方法 (1)正座の姿勢で相手に注目する。 (2)上体を前方に傾けつつ両手を同時に床につけて頭を静かにさげる。 (3)少しの間(一呼吸程度)その姿勢を保った後に静かにもとの姿勢(正座)に戻して相手を注目する。 ●注意点 (1)上体を前傾させる時に、ことさら首をまげたり腰をあげたりしないこと。 (2)両手は同時こ静かに置き、同時に床から離すのが一般的である。 (3)手のひらは、左右の人差し指と親指を合わせ三角形を作りその手をおじぎした時に鼻が入る位置に置くのがよい。 (4)立礼もそうであるが座礼をするときも何より相手の人格を尊重することが大切である。 |